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海保巡視船 PC-203 ゆきぐも
 製作第1日目
素材はプラ角棒を使用します。

船体の基本工作ですが、図面の合わせて5mmプラ角棒を45mmに切ったもの2本貼り合わせて船体とします。

貼り合わせた状態で船尾に掛けての傾斜をモーターツールで一気に削り出します。

傾斜が出来た所でキレイにサンドペーパーで平滑に仕上げました。
大まかな船体構造物が出来た所で、船体の輪郭を取っていきます。

甲板部と船底部に中心線をケガいた後、図面にあるカーブを楕円定規でトレースし、甲板部分の輪郭をケガいていきます。

輪郭に沿ってモーターツールで荒削りし、徐々にヤスリの番号を上げて仕上げていきます。
更に船底部分を削りますが、主に船首部分のみの作業となります。

殆どの同クラス巡視船がディープV字型船底を採用しており、船首部は鋭い切返し構造となっているので、その部分中心に工作します。

V字船底の工作にはカーブ刃のデザインナイフや細丸ヤスリ、サンドペーパーを丸めた物など適宜使用しながら進めました。
船体と船底の工作が終わると舷側に付いている防舷リブを伸ばしランナーで表現していきます。

小さい上に船体をぐるりと取り巻いている防舷リブの接着は難儀しましたが、全てプラ用接着剤だけで仕上げていきました。

最後に船尾排気口を0.8mmのドリルで開口した所で船体の工作は終了です。

因みに所要時間は4時間半でした。
 製作第2日目
写真は製作途中と言う事で仮置きの状態ですが、上構物の製作に入りました。

上構物はプラ棒を基材にして適宜プラ板を用いて切り出し整形していきます。
右舷側には出入り口が一段奥まって設置されているので一旦油目ヤスリで切り込みを入れてから四角く整形し、最後にプラ板で屋根部分をはめてからそれらしい形に仕上げました。
船橋部分の窓表現を未だに迷っている状態なのですが、、一応仮に塗りだけで窓を表現した場合、写真のような感じの船橋になります。
左舷側の出入り口はフラットな部分に扉が付いているだけですので平滑に仕上げるだけです。

それぞれのパーツを図面通りに切り出して置いてみたのですが、妙に大きくなってバランスが取れません。

こうした場合、見た目でのデフォルメが肝心で私も数段小さめに造形した所、船体に上構物が設置されている船らしいデザインになりました。
 製作第3日目
船橋の窓周りの工作は悩んだ末、全て窓を開口させる事に決めました。

0.3ミリプラ板にドリルで窓の個数分、穴を開けますが、窓支柱をキレイに整形出来ないと判断し、四隅まで切り繋ぎ角を出しておきます。

支柱の代わりに同じプラ板を0.8ミリの短冊に切り出し窓支柱として縦にプラ接着剤で溶着。更に瞬間接着剤で固着させました。

瞬間接着剤で埋まった部分を極細デザインナイフで成型します。

仕上げに裏表をサンドペーパーで軽く研ぎ出せば窓枠の完成です。
各面の窓枠が完成した後、先ず船橋下部の正面5枚窓と側面3枚窓の板をコの字に接着します。

コの字仕上がった所で船橋の居室上部に載せて、プラセメントによる溶着と瞬間接着剤による固着を施し、接着を万全な物にします。
船橋部がコの字に仕上がった所で後部の衝立板を現物合わせで適宜切り出して接着します。これで船橋操舵室が実物通りに完成です。

更に船橋屋根部分を、0.5ミリプラ板で、同じく現物合わせにて切り出し載せます。

実物は窓枠部分と屋根の間にリブがあるのですが、模型では少し屋根を張り出すような形で削りだして雰囲気を出すようにつとめました。
船橋窓が仕上がった後は、一段上がった部分に設けられている、全域司令所の窓加工に移ります。

台形上の窓枠が船橋天井に乗り掛かる形で設置されているので、これも現物に会わせてオーバーハングするよう切り出します。

しかし、大きさにして3ミリ程の板加工なので、慎重に作業を進めました。

コの字のまま、屋根が付く訳ではないので完全に接着するよう留意しました。
左舷側は特に特徴も無く、出入り口が板戸で設けられているだけです。

この時点でまだ構造物の加工以上の細工を施していないので、実にのっぺりとした左舷側の特徴が良く見て取れます。
右舷側をやや後方より見た船橋構造物です。

奥まった乗組員出入り口のお陰で、右舷側は構造的に変化が見られ、製作者にとってお気に入りのビューになっています。
クルーザータイプの全域司令所も後ろから確認出来ます。

但し、マストが設置されると、このビューも意味が無くなってしまいますが、実船と同じ構造に仕上げられたという自己満足に製作者で有れば浸れる事は間違いないでしょう!。
製作3日目、船橋窓部分の工作が終わりました。

最初は窓の表現を塗装で済ませようと思ったのですが、どうしても窓が開いている方が雰囲気が出ると思い、作業の進み具合は遅くなるのですが、敢えて1ミリに満たない窓開けを総数で18個も開けました。

当初、エッチング板を利用して船橋窓部分に貼り込もうと思いましたが、各辺が0.8ミリと余りにも小さすぎるので断念した結果の作業となった訳です。

こうして上部構造物を置くと俄然船らしくなるから不思議です。
 製作第4日目
3日目で船橋部の製作に目処が立ったので、4日目からは船体上甲板部の工作に移りました。

先ず船首部分には、キャプスタン、ハッチ、通気筒、12.7ミリ単装機銃、小型放水銃が有ます。

キャプスタンは2ミリプラ棒をドリル旋盤で多段に削り出し、ハッチにはプラ板で下部を切り出して接着し、蓋はエッチング。機銃もエッチング、放水銃はエッチングと洋白線の混合で表現しました。通気等は0.5ミリプラ棒を差しています。
後部甲板も、船首部と同じ工作内容で形成してゆきました。

ハッチ、キャプスタン、通気筒は船首部と同じ。

救命ボートカプセルが1ミリプラ棒で基部はエッチング板のレーダー基部を適宜切り出して折り曲げ、それらしい雰囲気で接着しました。

更に角形通気筒はプラ棒の形成です。
上甲板の工作が済んだ所で、船橋と後部機関室部の構造物を載せてみてバランスを合わせてみました。

この時点でやっと巡視艇の装備が整ってきたように見えてきました。
次に、上甲板の手摺りをエッチング板から適宜な長さで切り出して接着していきます。

船体左右の長さを測って切り出し、船首部を中心にぐるりと左右にとり回します。

この時、船首のカーブに合わせて曲がり癖が付くように、エッチング板を慎重に曲げます。

エッチング手摺りの接着は専ら瞬間接着剤ですが、強度を出す為にはキチンと全周もれなく接着剤が流れ込むようにします。
接着が済むと、前後に立っている旗竿を立てます。旗竿には0.2ミリ洋白線を使いました。

洋白線を多用するのは、真鍮線に比べコシがあり、折り曲げ強度が格段に優れているからです。これは鉄道模型の分野で良く言われています。

こうしてやっと船体部分の工作が全部終了しました。はみ出た瞬間接着剤はデザインナイフで丁寧に削り落として甲板を平滑に仕上げておきます。
 製作第5日目
いよいよ船体工作を仕上げる5日目に突入です。船橋部を中心に工作を進めます。
船橋の工作で最も難儀したのが、アンテナマストの建殖です。

作業のし易さと建殖後の修正が楽な事を考え、ここでは0.3ミリ真鍮線を使ってトラス部分を作りました。天板は0.3ミリプラ板を適宜カットしたもので、レーダーローターなど全てプラ板からの切り出しです。

アンテナポールは、クリッパーモデルの10センチ砲の挽き物製砲身を使いました。2段式になっている所など、使い勝手の良いパーツです。
船橋天井部には、向かって左からサーチライト、方向アンテナ、デッキライト、スピーカーの順に設置されています。

サーチライトはWLパーツの小型探照灯を使い、基部をプラ板でかさ上げしておき実物に習いました。

方位アンテナは本来、十字に組んでるのですが、今回は省略して円形のエッチングパーツのみです。
スピーカーは22号電探のラッパ部分の下段を使って表現しました。
船橋を取り巻く手摺りは伸ばしランナーを貼り付けたものです。なるべく構造物の下の方に取り付けておくのがバランス良い付け方のようです。

次にエッチングパーツの丸窓付出入り口を使って、乗員ハッチを接着します。

更に丸窓を0.4ミリドリルで開けておきました。
居住区の後ろにある機関部構造物です。

縦長の通気筒が前後にあり、左右に道具箱が備わっています。更に、手摺りが付くなど、細工を施した後の塗り分け塗装に多分頭を悩ませる事になるでしょう。

でも手抜きだけはしたくありませんから、思った通りに造形していきました。
船橋天井部の哨戒用具が以外にうるさいようで、少し雰囲気を損なっているように思えるのですが、実際に塗装をして初めて見えてくるバランスの事もあるので、塗装を待って手直ししようと思います。

塗装は手摺りや甲板上の航海用具など、色々な障害物があるので塗り分けに手間取りそうです。そこで上甲物の船橋と機関部は別塗装で最後に接着する事にします。
上甲物の工作が終わりました。

特に、アンテナマストが立つと画竜点睛、見た目にも小柄ながら巡視艇の存在感を引き立てるようになります。

後部からの眺めも、正に「ゆきぐも」然としており、オーバースケールになりやすい上甲物もバランス良く仕上げられたようです。
さて、船体部分の工作はこれで全て完了しました。後は塗装を待つのみです。

1日延長してしまいますが、第6日目に行ない晴れて竣工と言う事になります。ですので、PC−203・ゆきぐもは第6日目に完成と言う事になります。
 製作第6日目(完成)
竣工した、函館海上保安部所属、巡視艇 PS−203 ゆきぐも です。

1/700と言うことで、10円玉を置いて大きさを比較してみました。

小さいながらも存在感のある船として愛着が湧いてくる巡視艇です。

更に、灰色の巡視艇と言う事で、哨戒任務を支える頼もしさも醸し出しているのではないでしょうか。
左舷側のディテールです。

むらくも型の特徴である、船橋上の全周囲指揮所がこのアングルで良く捉える事が出来ます。
右舷側のディテールです。

実船は後部機関室構造物の上には、救命艇(ゴムボート)が据え付けられているのですが、構造を良く見せる為に敢えて乗せる事はしませんでした。
さすがに1/700と言うことで、上部構造物のオーバースケール感は否めないようです。

コピーをそのまま、プラ板にあてがって作業した結果と考えられますが、次回からはそのようなことがないよう心掛けけなければと思いました。

また、小ささ故にこれ以上手を加えられない部分が多く、小スケールの限界を知りました。その為、張り線は施しませんでした。(海上保安庁旗を掲出出来ないのが残念)
手摺りは船体の塗装が終わった後に、白でレタッチして見栄えを出そうかと思いましたが、このまま灰色の方が船全体が締まって見え、色のバランス的にも好感が持てたので、敢えてグレーのままにしておきました。

また、船体への艇号その他の表記は、今後、マイクロドライプリンターを購入すると仮定して、書き込む事はしませんでした。
正面から見ると上構物、特に船橋部分の窓周り工作がこのモデルのハイライトになっていると思われます。

竣工してみるともう少し大きく窓を開けても良かったように思えますが、全体的なバランスは損なわれていないので良しとします。

また、停泊中を想定しているので、舷側の腰高か感が強調され過ぎたようです。
船体色はライトグレーで、上部構造物は隠蔽力の強いキャラクターホワイトを使用しました。更に船底にも省かず船底色を塗装しておきました。波間から見える所だけに赤い色は良いアクセントになると思います。

上部構造物に付帯する小パーツは、極細面相筆でレタッチしながら塗り分けていきます。
レタッチはタミヤのエナメル塗料を専ら使用しています。エナメル塗料の利点として後からはみ出した所をデザインナイフで削り落とせるというものが有ります。

ラフに小パーツを塗ってはみ出しても完全に乾燥させた後は手軽に修正出来て大助かりですし、キレイに粗らを隠せるのも良いかも知れません。
甲板も船体と同じ色にエアーブラシで塗装しました。

甲板上の航海用具や機銃、ハッチなどは実物と同じく白または黒の塗り分けを施します。
↑1/700スクラッチビルドの海保巡視船ゆきぐもです。
実物資料は故郷の函館で録り貯めていたPS−203ゆきかぜの細部写真とし、海保発行の船艇図面集からむらくも型を抜粋し、1/700に縮小コピーしたものをモデライズの基準にしました。
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